小暮紀一のガラスの猪口
随分以前からぐいのみのコレクションをしています。
小暮さんの猪口との出合いは全くの偶然でした。
横浜のデパートで開催されていたクラフト展に出向いたときに見つけたものです。
明るい色使いの作品が多い中で、ほとんど白一色のこの猪口に魅了され、その場から動けなくなってしまったことを覚えています。
レースガラスの繊細さと高台の部分に埋め込まれたミルフィオリが実にチャーミングな作品です。
冷酒を入れてみると、驚いたことに乾いているときはマットな感じにみえる内側に、さーっと透明感が出てきます。
どういう加減なのかはわかりませんが、もう何年も使っているのに、その瞬間はいつも見とれてしまいます。
ぐいのみの後ろは、『えくぼ』というタイトルのついた南部鉄器の酒燗です。
酒燗とありますが、私はもっぱら冷酒に使っています。
鉄製なので、あらかじめ冷蔵庫に入れて冷やすことも出来、便利です。
第16回全国伝統的工芸品展で通商産業省生活産業局長賞をいただいたものです。
我が家に来て18年、愛用の一品です。
釉美屋 石川恭子

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