2010年7月30日金曜日

伊東祐一の高杯の器

伊東祐一の高杯の器

このシリーズの第29回でご紹介したデザートカップより小振りの器です。

呼びようがないので、高杯(たかつき)の器としましたが、“高杯”とは、本来はお盆に一本脚の台がついているものを言うようです。
土器・須恵器の時代からあった形だとか・・・平安期以降は木製で漆を塗ったものだそうです。そういえば、時代劇で見かけますね。


さて、この器、径12㎝、高さ8㎝なのですが、実に使い勝手がよいのです。お刺身や今回のようなちょっとした炊き合わせもいけます。和のものはもちろん、ビーフシチューなどもOK。


青磁と聞くと、やたら敷居が高いとお感じになる方がいらっしゃいますが、伊東さんの食器は、普段はもちろん、ちょっとしたおもてなしにはぴったりです。お値段もそれほでど高くはありませんって、何を基準にするかですが・・・(笑)
でも、この自家製炊き合わせ、どこの料亭かしら~って感じしません?

釉美屋 石川恭子

2010年7月20日火曜日

田中千絵の錫の銘々皿

田中千絵の錫の銘々皿

梅雨が明けてしまいました。
今回の器は、以前にもご紹介した金工家の田中千絵さんの錫の作品です。題名は雲の皿。入道雲を連想させる銘々皿ですので、夏になったら是非ご紹介したいと思っていました。

一枚として同じものがない形はまさに入道雲。鈍く光る錫の質感と鎚目(鎚でたたいたことによる模様)が合いまってとても涼しげです。

ずっと昔、原宿にあった菓匠寿々木で、夏のお茶会をした際に作ってもらいました。
この時のお菓子は、向日葵をイメージした練り切り。季節感も満点でした。なんか、とっても懐かしい。大変だ、大変だとドタバタしながらもいい時代だったなぁ。

釉美屋 石川恭子

2010年7月13日火曜日

饗庭 孝昌(AEBA Takayoshi)の器

饗庭 孝昌(AEBA Takayoshi)の器

四季の中でどの季節が嫌いかと言えば、迷うことなく、夏。
暑さ本番はこれからだぁと思いながらも、すでに食欲がなく、そうめんばっかり食べてます。

今回は、そうめんの薬味を饗庭さんの珍味入れに入れてみました。みょうがはこれでちょうど1本分です。

この作品、たまに出かける益子のギャラリー陶庫で見つけました。
適度な大きさと絵がかわいい。お値段もかわいい→即決。
だったのですが、珍味ってそうそう家にあるものではなく、登場回数は稀。というかほとんど忘れてました。

ところがですね、1年前のお茶会で蓋置にしちゃったのです。
よく見ると、口が微妙に反っていて、蓋を置いても空気穴ができるし、こりゃいいかも!お客様にも好評でした。


珍味入れだから、珍味をと頑なに思わず、いろいろ挑戦なさってくださいませ。皆さまのお宅にもあるんじゃないですかぁ?
使っていない“珍味入れ”

釉美屋 石川恭子

2010年7月5日月曜日

神田正之のガラスの器

神田正之のガラスの器


朝日新聞の“ものづくりのテーブル”というコラムで、『贅沢は(素)敵だ!』という小文がありました。
なんじゃこの(素)敵はと思って、切り取ってあります。
このコラムの内容はさておき、今回は、とびきりの贅沢をご紹介。


器は、34号でもご紹介した神田正之さんの四足の器です。
型モノの仕事で、こういった細い四足の形は、技術的にも難しいと思いますが、なんといってもの魅力はバランスの良さと、ガラスならではの透明感。
私の大切な宝物の一つです。

今回はこの宝物の器に、山形から送っていただいたさくらんぼを山と盛ってみました。(こんな贅沢、自腹じゃ出来ない・・・笑)

さくらんぼを送ってくださった方のご厚情、美しい器、それを愛でる時間・・・
これらを全部ひっくるめて贅沢と言わずに何といいましょうや。

“贅沢は素敵!”です。

釉美屋 石川恭子