2010年1月31日日曜日

田中千絵の銅のミルクパン

今回も百の帯留展Ⅳhttp://www.yubiya.jp/special/2010/2010_01.htmlの出展者の作品をご紹介します。


田中千絵さんの銅のミルクパンで、最近はまりにはまっているハーブティー“ベンガルスパイス”でチャイ風な飲み物を作ってみました。

千絵さんの作品の特徴は、なんといってもそのユニークな形。

このミルクパンも取っ手の形がいかにも千絵さん風なんです。

持ったときの安定感もばっちりですよ。もっとも、取っ手も一緒に熱くなりますから、鍋つかみをお忘れなく。

金属ってほんと面白いですよねー。なんの変哲もない金属板からこういう作品が生まれてくるなんて、ほんと夢のよう!って思ってるから工芸から離れられないんですね

by石川恭子
釉美屋

2010年1月24日日曜日

関根正文の銀錫の器

百の帯留展Ⅳ(http://www.yubiya.jp/special/2010/2010_01.html)の出展者の作品をご紹介します。


今回は、関根正文さんの銀錫の器(径10㎝、高6㎝)。

ご覧のとおり、形はいたってシンプルなものですが、見せどころは表面のテクスチャーですね。単純な鎚目ではなく、回転させていくと様々な模様があわれて、とてもきれいです。

鏨(たがね)の跡も(写真ではわかりにくいですが)、手づくりならではといった感じで、工芸ファンとしては満足感一杯です。

少し深めなところが、案外ネックで我が家の食卓にはあまり登場していなかったのですが、飲み友が酒の肴に買ってきた豆菓子をいれてみたら、これが案外いいかも!?

作品のハイソさと豆菓子のカジュアルさのミスマッチ!は意外でした。

釉美屋 石川恭子
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2010年1月17日日曜日

清水真由美の小さな器

今月26日からの帯留展Ⅳ(http://www.yubiya.jp/special/2010/2010_01.html)の最後の準備で、今、てんてこまいです。

18人の出展作家からぞくぞくと作品が届いています。

出展者のひとり、陶芸家の清水真由美さんから差し入れをいただきました。

3色の金平糖です。真由美さん、いつもお気づかいありがとう!



早速、彼女の小さな器にいただいた金平糖を入れてみました。

この器は酒器ですが、“ぐいのみ”というにはあまりに繊細で、私の中では“小さな器”です。



「顔料を練り込んで色土を作り、それらを金太郎飴のように模様の棒に組んでいきます。この模様を組み合わせて様々なパターンができるのです。」

と教えていただきましたが、この細かさ!並の作業じゃありません。



繊細な器にかわいい金平糖、仕事場の雑然たるテーブルの上ですが、この作品の周りだけは、あたたかく、穏やかな空気が流れているようでした。


釉美屋 石川恭子
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2010年1月10日日曜日

乾漆の器

今回は、お正月の喧騒が収まったころに食べたい一品、百合根のリゾットをご紹介。食材事典によれば、百合根はお正月用の食材として12月に出荷のピークを迎え、お正月が過ぎると値段が下がるのだそうです。どうりで、この撮影のために買いにいったら安かった(うれしい)。


冷やごはんと百合根をオリーブオイルを垂らした薄い昆布だしで煮詰め、最後にパルメザンチーズをかけるというお手軽な一品です。

百合根が甘く、ホクホクでとてもおいしいですよ。

器は、輪島キリモトさんの乾漆のお椀です。軽くてとても丈夫。表面の仕上げがザラザラしているので金属のスプーンにも負けず、傷がつきにくいのです。乾漆ならではの形の面白さも気に入ってます。

懐石料理の最後に、ご飯が黒い器に一文字を描いて盛られてきますが今回はそんなイメージでした。

乾漆(かんしつ):器態となる原型を木材、石膏などで作り、麻布を漆で貼り重ね、離形して器とする漆器素地の制作法。

釉美屋 石川恭子
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2010年1月4日月曜日

五画形の器

毎年暮に、お世話になった方々をご招待して忘年会をやります。

昨年の忘年会から一つをご紹介。

器は『炻器 五画皿』、作者は三原 研さん。島根県在住の陶芸家です。

炻器の説明は難しすぎて省きます。陶磁器の一種だと思ってください。

この作品、釉薬がかかているかのように見えますが、実は釉薬なしの焼き締めです。釉薬なしで、どうしてこんなに豊かな表情が出せるのかほんと感心します。

地色の深い色合いと肌感が大好きで、静かなのに存在感があります。

今回は、ご覧のとおり、茹でたカリフラワーとブロッコリーを盛ってみました。

果物などを盛って、常に卓上に置くという手もありますが、この作品は、ここ一番というときに登場していただくのがよいかも!

そんな器もあります。


釉美屋 石川恭子
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